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[2]人に見てもらうためのちょっとした努力

一般的に嫌われるサイトの傾向

 それではおもてなしの精神のなっていないWebとはどういうものでしょう。ひとことでいえば「もう二度と見たくない」と思わせるようなものだと思っていいと思います。そこまでひどくなくても、ちょっとした不具合で訪れた人は気分を害することがあります。私は仕事でも趣味でも、本当にものすごい数のWebサイトを見てきました。イライラしたり腹の立つサイトも数多くあり、二度と行かないと思ったページは数え切れないほどあります。みなさんもそういうページに出くわしたことはありませんか。
 おもてなしとは相手を思いやり、相手の気持ちを考えて振る舞うこと。思いやりとは自分がいやだなと思うことを相手にしないこと。ですから、自分が見てあまりいい思いをしなかったWebサイトは、絶対に作らないと心がけておくといいかもしれませんね。
 ここではあくまで私がいやだなと思ったことを書いてみました。すべて否定するわけではありませんが、いやだなと思う人もいるということを認識しておくといいでしょう。
 また、小説検索エンジンの「カオスパラダイス」では、「即バック! の条件は?」と題した非常に興味深い「嫌われるWebサイト」に関するアンケートが実施されています。そちらもぜひ併せてご覧ください。

1.背景色と文字色の色合わせがすごい
例えばショッキングピンクの背景色にブルーの文字色。彩度の高い色同士の組み合わせはチャチな印象も受けます。また、赤い背景色に黒の文字といった殺人的な組み合わせも。目がチカチカして読めないばかりか頭が痛くなってきます(;´Д`)。色の組み合わせについてもう少し勉強してほしいところです。

2.背景色と文字色のコントラストの差があまりない
例えば濃いグレーに薄いグレーの文字色。同系色でまとめたシンプルなデザイン系のWebに多いのですが、コントラストの差があまりない色の組み合わせは、液晶モニタなどで見ると色が飛んでしまい、ほとんど読めません。こちらも色の組み合わせについてもう少し勉強してほしいですね。

3.がちゃがちゃした背景画像を使っている
うるさい(=派手な)背景画像を使っていると、文字を邪魔して読めません。背景画像のトーンを少し落とすだけでずいぶん読みやすくなるのですが。激しく明滅するアニメーションGIFが背景画像になっているなんてもってのほかです。

4.いきなり音が鳴るページ
仕事でネットサーフィンすることが多かったので心臓に悪いです。MIDIは軽くてWebページ向きですが、そのままEMBED要素ではり付けただけではデフォルト(初期設定)でオートスタートになってしまいます。企業ユーザーのことも考えて、少なくともBGMのオン/オフをユーザーが選択できるように、きちんと属性を記述してほしいものです。

5.無駄に動く要素があちこちにある
トップページを開いたらいきなり「Starting Java...」でJavaを起動してる。ぐはーJavaかよ! おのれピュアJavaめ〜(※注:MSのニセJavaに対してサン・マイクロシステムズのJavaを私はこう呼んでいたりします)とか思ってしばらく待つけど、出てきたのは「いらっしゃいませ」とか「Welcome」とか書いてあるだけのどうでもいいアプレットだったりして。また、罫線画像とかアニメーションGIFとか、さほど重要ではない項目でちかちか動くものもあちこちに貼ってあったり。
 好き嫌いの問題だけでなく、ナビゲーション的に非常に大きな問題があるということを認識しなければなりません。例えばネオンの看板などは目立たせるために動かしている(点滅させている)わけですから、自然に目がいきますね。どうでもいいところで動きのある要素を入れてしまうと視点の導線が替わってしまい、本当に目立たせたい部分が目立たないという罠に陥るのです。

6.無駄に横幅が広い
私は会社でも自宅でも、20インチのモニタで1,280×1,024ピクセルという、比較的大きな画面で作業していますが、Webブラウザは全画面(横長)ではなく、縦長の画面で開いています。デスクトップがウィンドウで埋まるのがいやなもんで。たぶん横幅は最大でも900ピクセルくらいまでにしてると思いますが、いきなりトップページがその幅を振り切ってる場合があってびっくりすることがあります。全画面にしてもまだ横にスクロールバーが出ちゃう。1,600×1,200とかの画面で作ってるのかと驚きますね。
 縦スクロールはまったく気になりませんが、小説のような長文を読む場合、横スクロールはひどいストレスになります。常軌を逸した横幅は勘弁願いたいものです。

7.文字サイズが極端に小さい
見た瞬間に虫眼鏡がほしくなるくらい小さな文字でびっしり、というのは目が悪くなりそうで読む気が萎えますね。それで拡大するんだけど、よせばいいのにスタイルシートでフォントのピクセル数を固定しているので、泣く泣くあきらめることもあります。スタイルシートで文字を固定するのは悪くありませんが、解像度の高いモニタで見てみるとものすごく字が小さくなるんですよね。多分作っている人はあまり解像度の高くない環境で、Webブラウザの文字の大きさも最大にしていたりするんだろうなぁ。少なくとも10ピクセル以下にはしないでほしいですね。
 ちなみに、ポイントとピクセルを混同している人もいると思います。ポイント指定はOS、ブラウザのフォントの種類、ブラウザの種類によって異なり、それほど厳密なサイズ指定とはなりません。これに対してピクセルはピクセル単位で指定しますので、解像度によって若干大きさの印象は変わるものの、かなりシビアで絶対的な指定となります。10ピクセルはかなり小さいです。この画像→は10ピクセル四方ですから、比べてみればよくおわかりでしょう。

8.リンク切れ
私もよくディレクトリやファイル名を変えてしまうために自サイトでリンク切れを起こしていますけど(^ ^;;。続きを見たいのにリンク先が間違っているのか「404 Page Not Found」。リンク確認はハイパーリンクの最低限のお約束で。同様に、イメージファイルがリンク切れになっている場合もあると萎えます。自分もよくやりますので、自分でよく萎えています。

9.ページが表示されない
URLは合ってるのにタグの記述ミスなのか、Webブラウザが対応していないのか、ページが真っ白のまま。ソースを見れば途中でソースがちょん切れているので、おそらくタグの記述ミスだろうと推測されるんだけど、頼むから少なくともIEとNetscapeくらいの二大Webブラウザで確認してくれと言いたいですね。特にIEは閉じタグを見ないで表示するので、TABLE要素をきちんと閉じてなくても表示されます。NNはそのへんシビアなので、ひとつでも要素がかけているだけで表示できません。また、WindowsのIEにしか対応していないようなダイナミックHTMLやスタイルシートが多用されていると見られないこともあるのです。

10.スクリプトエラー頻発
JavaScriptやVB Scriptを使用している場合、シンタックスエラー(記述エラー)でスクリプトが表示されないことがあります。実行を中止するとページが表示されなかったりして萎えます。WindowsのIEでは対応していてもMacintoshのIE、NNに対応していないイベントハンドラとか引数があるので注意ですね。そこまでしてスクリプトを使う必要があるのかという疑問もあったりします。
 私はWebサイト作りは足し算ではなく、引き算の勝利だと考えています。無駄なものを省いていって最後に残った本当に必要な機能を、効果的にわかりやすく提供する、これが引き算のデザインの神髄です。なぜ自分はここでこういったスクリプトを使うのか、そのスクリプトは本当に必要なのか、そういうことから考え直してみるといいかもしれません。

11.レイアウトがガタガタ
これもWindowsのIEだけに対応しているスタイルシートが原因。レイヤーを定義していてもMacintoshでガタガタになる場合がとても多いです。リンクボタンに画像がかぶっていて「押せない!(ToT)」ということもあるので注意です。同じIEでも、WindowsとMacintoshでだいぶ解釈が違うことがあり、まだまだ文字や行間指定以外のスタイルシートは使い物にならないなと感じる瞬間です。

12.入り口がわからない
で、どこがメインコンテンツの入り口なわけ? と迷子になることがあります。メインコンテンツへの誘導はわかりやすくしてほしいものです。さんざん悩んで分からなかったために、やむなく引き返す人も多いと思います。

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